豊明市での壁面後退規制と建築ルール

こんちには東です。
私はグレイス不動産で物件調査の仕事を行っております。
皆様が弊社に売買のご相談をいただいた際に、物件調査を行い、
売却の際に買主様にお伝えする資料を作成する役目です。

皆様が不動産取引をなさる際の大切なことや気を付けることを書いていきます。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

先日、豊田市にある物件の調査を行いました。その際、地区計画で
建物の壁面後退についての定めがあり調査した内容をお伝えいたします。

建物の壁面後退とは、建物を敷地の境界から一定の距離を確保して建築することをいいます。
たとえば、壁面後退が「１．０メートル」と定められている場合、
敷地の境界線から１．０メートル以上離して建物の壁を建てる必要があります。

壁面後退の規制は、都市計画区域内の第１種低層住居専用地域や第２種低層住居専用地域、
田園住居地域など、特定の用途地域で定められています。
また、大規模な街づくりの際には、地区計画においても壁面後退が規定されることがあります。

豊明市内では、以下の７つの地区計画において壁面後退が必要とされています。
●新左山工業団地地区計画（平成１５年４月１日計画決定）
●勅使台地区計画（平成１９年４月１日計画決定）
●ゆたか台中地区計画（平成２０年５月１日計画決定）
●榎山地区計画（平成２１年７月１日計画決定）
●阿野平地地区計画（平成２９年４月１日計画決定）
●柿ノ木工業団地地区計画（令和３年２月１日計画決定）
●寺池地区計画（令和５年３月３０日計画決定）
これらの地域では、建物の配置に際して壁面後退の規制を遵守する必要があります。

仮に壁面後退の規制がない場合でも、敷地の境界線いっぱいに
建物の壁を建てることはできません。
民法第２３４条によると、建物の壁は境界線から５０センチメートル以上の
距離を確保する必要があります。
この「建物の壁」とは、屋根、庇（ひさし）、樋（とい）などを除いた、
建物本体の壁を指します。

以下の条件を満たす場合には、敷地境界線に接して建物を建築することも可能です。
１、その地域において境界線に接して建築する慣習がある場合
２、隣地の所有者との間で、５０センチメートル以上の距離を
確保しなくても良いという合意がある場合
３、防火地域や準防火地域内で、建物の外壁が耐火構造である場合

もし、条件を満たさずに境界線ぎりぎりに建物を建築した場合や、
５０センチメートル以上の距離を確保せずに建物を建てた場合、
隣地の所有者は建築の中止や変更を請求することが可能です。
ただし、建築が始まってから１年以上経過している場合、
または建物が完成している場合には、建築の中止や変更を求めることはできません。
この場合、隣地の所有者は損害賠償を請求することができます。

隣地とのトラブルを避けるためには、建物を建築する際に法令を遵守し、
適切な建物の配置計画を立てることが非常に重要です。
特に、壁面後退や民法の規定をしっかりと確認し、
トラブルのない円満な住環境を整えることをお勧めします。

弊社は豊明で創業４０年。豊明の不動産売買のことなら、グレイス不動産にお任せください。

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