不動産売買で書面・対面撤廃への工程表に思うこと

こんにちは、たまには仕事のことを書こうと思った鬼頭です。

昨日、令和２年１０月９日（金）の日経朝刊一面に、
【不動産売買で書面・対面撤廃へ工程表】
ってありました。

まぁ、国がそれで進めていくのなら、
そうなってしまうんだと思います。

不動産業へ新規参入しようとしている業種の方も、
参入しやすくなりますしね。

確かに、不動産売買取引がオンラインで
できるようになれば、とても便利だと思います。

でも、それは不動産業者がちゃんと仕事をしてる。
という前提が必要です。

良いですよ。取引自体がオンラインになっても。

でも不動産取引って、あとになってお客様が思わぬ問題にあってしまうこと。
めっちゃ多いんです。

自分の業界のことを悪く言うのははばかられますが、
不動産営業をするだけだったら、資格は必要ないので、
不動産や不動産仲介のことを知らない不動産業者が
本当に沢山います。

っつーか、溢れかえってる。言っても良いくらいです。
残念ながら。

なので、ただでさえこんな現状なのに、
対面しなかったら、もっとトラブルが増えると思うんです。

不動産取引のトラブルって
基本トラブルが起きるのは、すぐではなくて、
数年後や１０年後です。

いいですよ。大手やフランチャイズのお店は。
人や会社の入れ替わりがとても多いこの業界。

トラブルが起きるころには、
その担当は会社にいないでしょうし、
そもそも会社もあるかどうか分からないでしょうし。

売ったらあとは知らねー。
不利益を受けるのはお客様って考えでも。

でも、ウチのように地元に根差して仕事をしている
不動産会社はそうは行かないんです。
一件一件のお取引が、全て責任と信頼という形で返ってくるので。

そんなトラブル起きないでしょ？
って思われるかもしれません。

でも現に、今僕のところに来ている相談だけでも、

●家を売却しようと思ったら、建物が建築できない土地だった。
●家を売却しようと思ったら、敷地の一部が他人の名義だった。
●建物解体したのに、測量できないからって契約が流れた。
●アパートを売却しようと思ったら、違法建築だった。
●土地を売却しようと思ったら、他人の債権が残っていた。

こんな感じで、毎月毎月、
皆さんから、「困ってるから、助けて欲しい。」
って相談を受けます。

残念ながら、こんな業界なんです。

なので、オンライン取引を進める前に、
もっとちゃんとした不動産業者を増やすことの方が
大切なんじゃないかと思います。

そして、お客様は自分が不動産売買をするときに、
少なくても、
お願いする不動産会社が１０年以上続いている会社かどうか。
担当の営業が宅建を持っていて、
１０年以上ある程度の実績を積んだ仕事をしてきているか。
は確認して欲しいです。

長く営業している会社や人が良いことだとは言いませんが、
トラブルに会う確率は確実に減ると思います。

さっきも書きましたが、不動産のことを知らない
営業がうようよいる現状なので。。。

気持ちがヒートアップしてきて、
話がどんどん長くなりそうなので、
この辺で止めておきます。汗

そのうち、上記のトラブルをどうしたか。
や、そんなんで大丈夫か？と思ったことを、
書くつもりでいます。

不動産会社の力量は、営業力ではなく、
取引に際しての物件の調査力と契約書作成力
だと、強く思っています。

グレイス不動産株式会社
社長：鬼頭克郎（きとうかつお）
公認不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士
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