こんちには東です。
私はグレイス不動産でエスクローという仕事を行っております。
エスクローというのは、皆様が弊社に売買のご相談をいただいた際に
物件の調査を行う役目です。

皆様が不動産取引をなさる際の大切なことや気を付けることを書いていきます。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

今回は【特定都市河川浸水被害対策法】について
今週、愛知県に尋ねしましたのでそのことを詳しく書きます。

特定都市河川浸水被害対策法は平成16年に施行され、
愛知県では新川流域や境川(逢妻川)・猿投川流域が特定河川となっています。
特定都市河川浸水被害対策法は洪水や大雨で敷地に降った雨水の敷地外への流出を
抑制するための法律になります。
豊明市は境川流域にあたるため、同対策法の範囲内に入ります。
特定都市河川浸水被害対策法の範囲内では、
500平方メートル以上の舗装していない土地について造成工事を行う場合に
雨水浸透設備などを設けて対策を講じる必要があります。

具体的には500平方メートル以上の田や畑・砂利の駐車場などを
宅地や舗装駐車場にする場合、
雨水流出抑制のために地面を掘って地下に浸透施設を作ったり、
側溝や雨水排水管に穴を開けて、地下に浸透させるなどして、
雨水の側溝への流出を少なくします。
これにより、側溝から川へ流れる雨水が少なくなり、
川の氾濫が少なくなるという考えです。

代表的な工事方法としては、
1.地下浸透施設設置、2.透水性側溝・透水性舗装設置があります。

1.地下浸透施設は、敷地内に穴を掘り、雨水を貯留浸透する施設のことを言います。
お庭や駐車場に雨水浸透施設を設け、敷地や建物に降った雨水を、
一旦、地下貯留槽に溜めて、溜めきれなかった雨水を側溝に排水します。
地中の貯留槽の上には建物を建築することはできなくなります。

2.透水性側溝・透水性舗装は、側溝や雨水排管に穴を開けて
地下に雨水を浸透させる手段です。大きな敷地を駐車場に転用する場合などに
浸透アスファルト舗装と併用して使用します。

どちらの工事も多額の費用がかかり、許可申請も必要となります。

豊明市内で500平方メートルの何も建っていないお土地がある場合は
同対策法が適用され、浸透対策が必要になります。
しかし500平方メートルの敷地に建物が建っていて、空き地が500平方メートル未満の場合は、
浸透対策が必要にならない場合もあるので、愛知県に土地の状況や計画内容を伝え、
対策法が適用されるかどうかの判断を仰ぐ必要があります。

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