こんちには東です。
私はグレイス不動産でエスクローという仕事を行っております。
エスクローというのは、皆様が弊社に売買のご相談をいただいた際に
物件の調査を行う役目です。

皆様が不動産取引をなさる際の大切なことや気を付けることを書いていきます。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

前回は【住宅ローン控除】について書きました。
今回は【相続登記】について書きます。

相続登記とは、亡くなった方(被相続人)から不動産を相続した際に
法務局にある登記簿の名義変更をすることです。
不動産を相続した際に相続登記が正しく行われていれば、
第三者に対して土地・建物の所有権を主張できます。
登記簿の情報は、不動産の売却や有効活用、不動産を担保に入れる際、必要になります。

今までは相続登記をいつまでに行う必要があるかなど、
について法的なルールがありませんでした。
しかし、令和6年4月から相続登記に具体的な期限が定められ、
行わなかった者に対してペナルティを加えるという
「相続登記の義務化」が始まります。

内容は、
(1)相続(遺言も含みます。)によって不動産を取得した相続人は、
その所有権の取得を知った日から3年以内に相続登記の申請を
する必要があります。
(2)遺産分割が成立し、これによって不動産を取得した相続人は、
遺産分割が成立した日から3年以内に、相続登記をする必要があります。
(1)と(2)のいずれについても、正当な理由なく義務に違反した場合は
10万円以下の過料(行政上のペナルティ)の適用対象となります。

なぜ、このようなことになったかといいますと、
一般財団法人国土計画協会による所有者不明土地問題研究会の調査結果によりますと、
所有者不明土地は年々増加しており、現在、日本の国土の約2割が所有者不明の土地があり、
2040年には北海道の土地面積約9割に匹敵する広さになります。
北海道の9割ってすごいですね。
例えば、国や自治体が有効活用をしようとしたところ、
所有者不明のため、取得できなかったり、同意が得られなかったりすると
有効活用できなくなってしまいます。

相続登記ができないと、不動産売買もできません。
相続登記がされていない不動産については、登記を今の所有者に変更してから、
取引(売買契約)を行い、引き渡しを行う必要があります。

簡単に書くと、
まず、お亡くなりになられた方の相続人を特定します。
財産をどのように受け継ぐがを決めます。
相続人全員の同意のもと、不動産の登記を行います。

弊社にご相談いただいた際は、司法書士の先生をご紹介いたします。

相続人が何人もいて、相続人のお一人がお亡くなりになられていて、
更にその相続人の方が所在不明で探せない。
などがあると、相続登記ができないです。
相続登記は相続人全員の同意を得て登記する必要があるためです。

そのため、相続が発生したら早めに相続登記の準備をおすすめいたします。

今回、相続登記の義務化に合わせて、「住所変更登記の義務化」も行われます。
不動産の所有者に氏名・住所の変更がある際にも、
2年以内に変更手続きをしないと、5万円以下の過料が請求される可能性があります。
ご所有の不動産の登記は最新のものになっていますか?

相続手続きは登記だけでなく税の申告も必要になってきます。
弊社は司法書士、税理士の先生と協力して皆様の大事な不動産をお守りいたします。
不動産や相続の事は弊社にご相談いただけますと幸いです。

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