ライフラインについて

こんちには東です。
私はグレイス不動産でエスクローという仕事を行っております。
エスクローっていうのは、皆様が弊社に売買のご相談をいただいた際に
物件の調査を行う役目です。

皆様が不動産取引をなさる際の大切なことや気を付けることを書いていきます。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

前回は【法令の制限】について書きました。
今回は【ライフライン】について書きます。

ライフラインとは【水道・ガス・電気・下水・排水】のことです。
皆さんが毎日お使いの設備について、気を付けることを書きます。

【水道】は公共機関が運営しているとことが多い設備です。
豊明市や東郷町、日進市は愛知中部水道企業団が運営しており、
お隣の名古屋市・大府市・刈谷市は市営で各市が運営しております。
水道には道路内にある本管、本管から各敷地内に引き込む引込管、
水道メーターという設備があり、各管、メーターに口径（水道管の大きさ）があります。
この口径が小さいと水量が少ないなど、建物の給水に影響が出ます。
弊社で調査の際は本管・引込管・メーター口径を調査し、買主様に口径が小さい場合は
取り換えや、増径の必要があることをお伝えしております。
水道本管が近くにない場合は、自費で本管を延長し敷設する必要があります。

【ガス】は主に都市ガス・プロパンガスの２種類があり、
都市ガスの場合は各自の契約先は自由化になっていますが主に東邦ガスに本管口径をお尋ねしております。
プロパンガスは現地を確認しガスボンベやメーターなどから契約会社を調査します。
ガスの場合は、ガスの施設がガス管だけではなく、メーターや敷地内の配管も
ガス会社の所有になっていて、ガス料金に使用料が含まれているかどうかの確認もします。
建売をご購入された方で、プロパンガスをご使用の方は、ガス器具もプロパンガス会社との
契約になっている場合もあり、プロパンガスを解約する時にガス機器の残代金の清算が必要になる場合もあります。
建物解体工事の際には、ガスの解約と、都市ガスならメーターの撤去、
プロパンガスならボンベと設備の撤去の依頼をお願いしています。

【電気】は中部電力が多いと思いますが、契約先を変えられている方もいらっしゃいます。
また、太陽光発電で売電をされている方は、太陽光の売電契約がどうなっているか？や
太陽光の保証、引継ぎについても調査し、売買契約の引継ぎ書類にしております。
また、電柱や支線の使用契約もどうなっているか？契約先（中電またはNTT）も調べ
ご購入される方にきちんと引き継げるように、中電やNTTさんとやり取りを行っております。
お引越しの際には、電気や電話の契約休止をお願いします。
建物解体工事の際には、電気や電話の解約と引き込み線の撤去の依頼をお願いしています。

【下水】は公共下水道・浄化槽・汲み取りのことです。
豊明市の下水道の区域は令和４年３月末時点で豊明市の総面積の
約３６パーセントが公共下水の区域になります。
公共下水道は道路に下水道の施設が埋設されており、
敷地から下水本管に引込管を敷設し排水する仕組みです。
下水道の本管がない場所は、浄化槽を使うことになります。
豊明市市内６４％の浄化槽区域は、敷地内に浄化設備を作って、
浄化した排水を側溝に流す仕組みです。
浄化槽は清掃業者を調べてお伝えする必要があります。
またご売却の際には、浄化槽を清掃して買主様にお渡しいただきます。

下水も浄化槽も、下水道料金や汲み取り費用が必要になります。
浄化槽の場合は、点検費用も必要になります。

【排水】は雨水をどこに排水しているかを調査します。
多くの方が、直接道路側溝に流していると思いますが、雨水管という埋設管に流していたり、
共有や私有の側溝を使って、道路側溝へ流していることもあります。
雨水管は公共と私有の管がありますが、私有の場合は埋設管が
どのように公共の施設につながっているかを調査する必要があります。
側溝の場合も、共有や私有の側溝を通じて流している場合、側溝の維持管理について調査して、
状況によっては周りの方からの使用承諾を取る必要があります。

ライフライン調査はとても大切です。売却の際に次ご購入される方が、
同じように使えるように整理する必要があります。
建物が建っている敷地でライフラインが使えないと大変です。
建物付きで売却したくても、土地だけの価値になってしまったり、
土地も建物が建てられない土地として売却することになってしまうからです。
そのためにも、ご購入や建築の際の書類は保管をお願いします。

弊社では、ご売却の際の調査でライフラインの接続について
隣地所有者などからの承諾が必要と分かった場合は、
近隣の方と話しをし、同意をいただけたら覚書や承諾書を作成して、
ご購入される方にお渡しをしております。

グレイス不動産　東

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