こんちには東です。
私はグレイス不動産でエスクローという仕事を行っております。
エスクローっていうのは、皆様が弊社に売買のご相談をいただいた際に
物件の調査を行う役目です。

皆様が不動産取引をなさる際の大切なことや気を付けることを書いていきます。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

前回は【建築基準法の道路】について書きました。
今回は【法令の制限】について書きます。

法令の制限という大まかなくくりですが、不動産の売買契約を行う場合、
約60種類の法令について、宅地建物取引業法では重要事項説明書の中で
該当する法令について説明を行う必要があります。

どんな法令あるかと申しますと、農地法、宅地造成及び特定盛土等規制法、水防法、特定都市河川対策法
津波防災地域づくりに関する法律、都市再生特別措置法、災害対策基本法などになります。

1つ1つの法律を説明していくとキリがないので、豊明市で不動産売買を行う場合に
該当するいくつかの法律について説明いたします。

【農地法】
昭和27年に施行された法律で、農地の売買や賃貸借の際に説明することが多い法律になります。
農地(土地の地目が畑・田・採草放牧地など)を、売買や賃貸借を行う場合には、届出や許可が必要になります。
市街化区域では、市に対して簡単な届出で済みますが、市街化調整区域では愛知県の許可が必要になります。
市街化調整区域内の農地を一般の方が売買を行う場合、農家資格が必要になり、愛知県の許可に約3ケ月から
1年かかる場合もあります。

【水防法】
昭和24年に施行された法律で、洪水または高潮に際し、水災を警戒や、防御および被害を軽減し、
公共の安全を保持することを目的として制定された法律になります。
最近の台風・ゲリラ豪雨などの水害被害で、水害ハザードマップなどを作って水害被害に対して警鐘を鳴らしてします。
豊明市の以前のハザードマップでは、100年に一度の大雨で川が氾濫した場合の浸水想定について記されていましたが
現在は、1000年に一度の大雨で川が氾濫しなおかつ、下水道や側溝の水も氾濫した場合の浸水想定になってます。

【特定都市河川対策法】
平成16年に施行され、愛知県では新川流域や境川(逢妻川)・猿投川流域が特定河川となっています。
500平方メートル以上の舗装を行っていない土地について、造成工事を行う場合、浸透設備を設けて
土地からの雨水の流出を抑制するための法律になります。
具体的には田や畑・砂利の駐車場などを宅地にする場合、雨水流出の抑制のために、
地面を掘って地下に浸透施設を作ったり、側溝や雨水排水管に穴あを開けて、地下に浸透させるなどして、
雨水の側溝への流出を少なくします。
そうすることにより、側溝から川へ流れる雨水が少なくなり、川の氾濫が少なくなるという考えです。

【災害対策基本法】
昭和36年に制定されました。昭和34年に愛知県、岐阜県、三重県および紀伊半島一帯を中心として
全国に大きな被害をもたらした伊勢湾台風を契機に制定された法律で、
災害ハザードマップや避難場所マップなど、災害の発生時にどのように逃げるかなどの対策を制定した法律になります。

【津波防災地域づくりに関する法律】
平成23年に制定されました。津波による被害について記されています。
現在豊明市は、指定区域には入っておりませんが、東海トラフ地震が起こり、高潮だった場合は、境川を遡上し栄町の一部が
高潮の被害で堤防が決壊し、浸水する恐れがあるとハザードマップに記されています。

【都市再生特別措置法】
平成14年に制定された法律です。豊明市の都市計画図にも記されていますが、市街化区域の中に居住誘導区域と都市機能誘導区域
という区域を指定し、今後の街並み形成をどのようにしていくかを計画しております。
皆さまはどの区域にお住まいかご存知ですか?

【宅地造成及び特定盛土等規制法】
昭和37年に施行されました。もともとは宅地造成等規制法という名でしたが、特定盛土も規制の対象になりました。
宅地造成規制区域という区域があり、その区域内で
●切土工事において、切土部分に2メートルを超える崖が生じるもの
●盛土工事において、盛土部分に1メートルを超える崖が生じるもの
●切盛土工事において、盛土部分に1メートル以下の崖が生じ、かつ切土と盛土を合わせて2メートルを超える崖が生じるもの
●上記以外の造成工事で、切土または盛土の面積が500平方メートルを超えるもの
の工事に対して許可が必要になります。
切土工事は山を切り崩して平坦にする工事で、盛土工事はがけを埋めて平坦にする工事になります。

不動産を売却する場合はいろいろな法律に対して、
どの法律が該当するかをお調べし、該当する場合は、その内容について調査を行います。
昔は役所から許可を得ていても、現行法では再構築する必要がある場合や、再建築の許可が下りない場合もあります。
1件1件申請方法も違いますので、不動産をご購入された際の資料は大事に保管をお願いいたします。

愛知県や豊明市で保管されている資料には保管期限があります。
最後は許可番号だけになってしまい、許可されているけど、内容は不明ということもよくあります。

皆様のお手持ちの資料が不動産の売却価値を高める場合もございます。
書類は大事に保管をお願いいたします。
弊社で取り引きをされたお客様につきましては、
取引の際の書類はコピーを保管しております。

 

グレイス不動産 東

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